コラム Column

はじめての新築マンション建築(前編)


私が初めて新築マンションを建築した頃の日記を発掘したので、その頃の悩みや、「今ならこうしたのに」ということを書き綴って参ります。

突然の電話が…

父の相続の後片付けがようやく落ち着いた2001年冬、L社から電話がありました。(父の相続については前回のコラム「初めての相続での失敗談」を見てください)

「名東区●●町に土地をお持ちですね。

その近辺で社員寮を探している企業があります。

そこで、加藤様に社員寮用のアパート建築をご提案したく存じます。」

続けて、

「【限定で】あと5棟ほど建てたい

【一括借り上げ方式】なのでリスクゼロ」

だとおっしゃいます。

L社の提案の内容は、軽量鉄骨造、ワンルーム×30部屋で約2億。

表面利回り10%前後でした。

(一見すると良い利回りのようにも見えますが、後の記事で説明するとおり、RC造でも10%近い利回りが可能な土地でした。)

(利回りについては、別の記事で詳しく解説します)

超低金利時代という時節と、「一括借上」「限定5棟」という甘い言葉に引っかかり、誘蛾灯に誘われる羽虫のように、加藤は東京にあるL社本社見学を決意しました。

ところが、ちょうどその頃、L社のマンションに住んでいる友人がいたので、見学に行き、愕然としました。

2階廊下の屋根がなく、樋(とい)がその廊下の上をむき出しで跨いでいたのでした。

居室の遮音性も皆無で、二軒隣りの電話の音が聞こえてきます…。

よくよく考えてみれば、一括借上をするL社が20年以上存続するのか、保証もないことにも気がつきました。

さらに言えば、軽量鉄骨造で2億は高すぎます。

つまり、「L社は一括借り上げによる損失を建築費で回収するというやり方だ」と考え、L社に断りの電話を入れました。

別の会社から電話が

L社の誘いを断った加藤の元に、今度はD社からアパート建築提案の電話が入りました。

一旦、「あの土地にはアパート・マンションが建つようだ」という噂が出ると、業者が集まってくるようでした。

D社が提案してきたのは、軽量鉄骨造2階建60平米×10戸。

気になるお値段は、8,000万円也。

D社は営業さんが非常に献身的で、こちらの要望にはすぐ答えてくれました。

近所に建築されたD社の物件見学にも行ったが、なかなか格好良いものでした。

この頃の加藤は、今の加藤と違って純朴でしたので、「献身的な営業さんには応えてあげたい」、という衝動が先走っておりました。

(今では、何をされても恩を感じない、立派な冷血漢に育ちました。)

「いよいよD社で行こう」となったので、顧問税理士と連れ立ってD社と打ち合わせ。

ここにやって来たのが、営業さんの上司。

この上司がいけなかった。調子が良すぎました。

とどめに「こちらの方にも将来地下鉄が通る計画もある」という発言に対し、税理士さんが「一体いつのことになるんですか?」とブチ切れ。(20年経った今でも地下鉄が延伸されるという話は皆無です(笑))

長期間土地を拘束したくなければ、軽量鉄骨という選択肢もあったのでしょうが、軽量鉄骨では建物内部をすべて壊してリフォームすることが出来ませんし、パッケージ商品でしたのでどこにでも似たような建物が建ってしまい差別化も出来ません。

しかも、銀行への返済が終わると、建物の寿命が尽きるため旨みがないと考え、お断りしました。

続劇

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