コラム Column
弁護士歴12年。不動産問題、相続、インターネット問題などを取り扱う。
28歳のときに家業の不動産賃貸業を継ぎ、現在は名古屋市内に9棟を持つ。
2019年よりYouTuberとしても活躍中。
目次|index
父の相続が落ち着いた2001年頃、アパートメーカーからアパート建築の電話があったのをきっかけに、たくさんの会社から営業を受けることになりました。話を聞いては断ってを繰り返している状況で、新たな会社から連絡をいただきました。
軽量鉄骨造2階建。さすがにカッコいい外観。
しかし、お高い。
軽量鉄骨だというのに、1億弱。
D社が8000万円だったのに比べると、2割以上お高い。
「ちょっと高すぎるのでは?」と聞いたところ、S社の営業さんはこう言い放ちました。
「いい物を使ってますから」と。
加藤も負けじと、「いや、ちょっと高すぎますよ。なんとかなりませんか?」と切り返しましたが、
「いい物を使ってますから」の一点張り。
というわけで、S社とはアッサリ終わりましたとさ。
これに続き、Y社からも提案を受けましたが、木造2階建で6000万。
あまりに安いことが恐ろしかったので、お断りしました。
(では、どうしろというのか?)
C社は父の代に取引があったので声を掛けたところ、
「重量鉄骨造3階建 60平米×12戸」というプランの提案がありました。
価格9000万弱。
「おかしい・・・」
建築予定地の容積率からすると、12戸にすると、一部屋あたり55平米が限度のはず。
そこで、C社の設計士に確認してみますと、自信を持って
「角地なので10%加算されます」とのこと。
しかし、角地補正は道路の幅が6メートル以上必要で建築予定地はこれを満たしていなかったです(笑)。
加藤は、このことを他の業者から聞いていたので、C社設計士に対していきなり不信感を抱きました。
(角地補正の効かないことを知っていながら、あえて確認するとは、なんと嫌な奴だ!)
そんなこんながありながらも、
①3階建だと、駐車場が多く取れること。
②12戸にすれば収益性が上昇すること。
③ 重量鉄骨造は、軽量鉄骨よりも遮音性が高く、募集広告において「マンション」に分類されること(軽量鉄骨や木造は「アパート」に分類されます)
④軽量鉄骨よりも重量鉄骨の方が耐久性が高そうなところ(重量鉄骨とは、鉄骨の厚さが6ミリを超えるものを言います)
⑤C社とは以前から取引があったこと
等の理由から、9割方C社に決まりかけ、C社の営業が仮契約をすべく加藤家に来訪しました。
そのとき、一本の電話が入りました。
木造住宅メーカーH社に勤めていて、以前から加藤に対してアパート建設の提案をしていました。
電話の内容は、
「C社に決めるのはちょっと待って欲しい。プランを練り直すので。」
披露宴にも出席してもらった間柄だったので、C社には申し訳なかったのですが、その日に契約を結ぶことを中止しました。
結局、加藤は、C社どころかH社に勤めていた後輩も斬って捨てました。
なお、C社はこのあと倒産しますが、それはまた別のお話。
破格のRC造を提案してきたN社が現れたからです。
後輩のプランは木造で7000万台、C社が重量鉄骨で8000万台であったのに対して、N社はRC造で9000万を切る、という荒技を繰り出して来ました。
N社は地場の業者で、加藤の高校時代の友人から紹介を受けた会社でした。
友人曰く、
「大手ゼネコンや住宅メーカーが現場をやるわけではなく、現場監理と営業・設計をするだけ。
大手は、商品開発と広告に経営資源をつぎ込んでいるので、実際に動く地場の工務店に直接依頼すれば、10~15%のコストダウンを図ることが可能。
工事の質は、私が実際に現場をやっていて一番厳しいのがN社なので保証できる」と。
もちろん、RCでこの価格のため、設備はショボショボ、外壁は全面吹きつけでした。
また、N社が小さい会社であること(従業員50名ほど)が、不安でした。
しかし、結局実際に建てるのは工務店であって、営業さんが建てる訳ではないし・・・。
「10~15%を保険と思って大手で建てるか、地場の工務店を信頼するか?」
悩む加藤を尻目に次々と新たな業者がやって来るのでした・・・
続劇
不動産投資DOJOでは、弁護士や税理士などの専門家に無料相談可能です。
専門家からの回答率は94%以上。
会員登録(無料)で、どなたでもご利用いただけます。
会員登録(無料)していただいた方には、「不動産投資を学べるeBook」のプレゼント特典もあります。ぜひご登録ください。
「人生を変える不動産投資を学べる堀塾を運営しています。不動産投資を学びたいのなら、ぜひご検討ください。
体験セミナーを募集中です。」
体験セミナー詳細はこちら