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不動産投資詐欺に注意! 悪徳スキームに嵌め込まれかけた20代会社員の体験談

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▶不動産投資 業者との取引の断り方

21年10月7日、当サイトに1通の相談が寄せられた。

相談タイトルは「不動産投資 業者との取引の断り方」。相談者が悪徳スキームから抜け出そうと、助けを求めているのは明白だった。

住宅ローンは住宅供給の目的で融資を受けやすい。それを利用し、住宅ローンを不動産投資に悪用するスキームが昔からある。しかし不動産投資に住宅ローンを使うことは銀行が禁止しており、もし銀行に発覚すると最悪一括返済を求められることもあり、絶対にやってはいけない。それを推奨する業者に勧められているとのこと。

幸いにもこの相談者は、秋山直人弁護士の回答によって取引を断り切ることができた。さらに編集部は、相談を投稿されたNさん(仮称)から今回体験した出来事についてインタビューさせていただいた。

Nさんはどのような手口で悪徳スキームに嵌め込まれそうになったのか。いかにして抜け出すことができたのか。その全貌に迫る。

悪徳詐欺の入り口はTwitter

話をお聞きすると、Nさんは20代前半の会社員だった。

「コロナなど社会情勢の変化から将来に不安を感じていて、今年(21年)の1月から不動産投資の勉強を始めました」

出会いはTwitterでの紹介。かねてから交流していたFIREを奨励する人物に「不動産投資に興味がある」と相談したところ、不動産の仲介業者を紹介されたのだ。

「月に2回ほど打ち合わせを行い、2ヶ月経った頃に物件を紹介されました。3000万円の物件です。リフォーム込みで4000万円です」

このようなスキームは、一般的に銀行から借りられる融資額の上限が物件の価格となることが多い。融資額の上限額と物件の値段の差がそのまま悪徳業者の利益となるからだ。

「住宅ローンで融資を受けるという話になり、まず事前審査が通らなければ検討もできないので、とりあえず事前審査だけやってみることになりました。もし通っても買いたくなければ断ればいいと思っていたのです」

じわじわと断りづらい状況に…

そして事前審査は通った。しかしNさんの心中は審査が通ったことによる安堵感ではなく、投資物件への不安感でいっぱいだった。

「ここまで”言われるがままに話を進められてしまっている”という実感がありました。4000万円もの大金を銀行融資を使って支払うのに、何一つ自分で決めていないのです。それにこの物件を私に紹介してくれた人がどんなメリットを享受しているのかという、双方にとってのメリットについて説明が一切なかったことも不安でした」

投資用物件を住宅ローンで買う場合、銀行から一括返済を求められるリスクもある。Nさんはそのことを全く知らないわけではない。

「住宅ローンで投資用物件を購入することについては、なんとなくリスクがあることは知っていたのですが、業者の人に『あとから切り替えられるので問題ありませんよ』と言われ、そういうものなのかなと思ってしまっていました。ただ住宅ローンという言葉はどうしても気になっていました」

融資の切り替えは不可能ではないが、見込みは非常に薄い。そもそも投資用物件を住宅ローンで買おうとしていること自体が銀行に対する詐欺行為になる。しかし詳しくなかったNさんは、専門家である業者の言葉を鵜呑みにしてしまっていたと、当時を振り返る。

交流のあった人物からの紹介。月2回の打ち合わせ。さらには物件を用意してもらい事前審査も済んでしまった。Nさんにとって断りづらい状況が悪徳業者の手によって作られつつあった。

周りの言葉で断る決心がついた

このような悪徳スキームのルートに乗せられてしまうと、断りきれずに押し切られて物件を購入させられてしまうケースも少なくない。

そんなNさんに断るきっかけを与えてくれたのは、身近な先輩と記事冒頭で紹介した相談に対して、きっぱりと断るように回答をした秋山弁護士だという。

「不動産投資に知見のある先輩が身近にいました。相談をしてみると、”住宅ローン”という言葉を聞いて『やめたほうがいい』と即答されました。またサイトで相談してみたところ、弁護士の方からも『きっぱり断りましょう』とお答えをいただけました」

周りからの言葉によって断る決心を固め、Nさんは断ることに成功した。

「断るときには、先輩に相談したことも業者に伝えました。すると『あなたの成功を阻もうとするドリームキラーに出会ってしまいましたね』などと食い下がってきましたが、先輩や専門家にアドバイスをいただいていたので、きっぱりと断り切ることができました」

不動産業者や紹介者は、物件が売れるとキックバックと呼ばれる報酬をもらう契約が一般的だ。場合によっては一軒売れるごとに何100万円もの報酬が入る。自分の利益に直結するため、営業マンは必死に勧誘するのだ。(もちろんその報酬は買主が買う物件価格に転嫁される)。なので違法なスキームなどを駆使し必死に売りつけてくる営業マンが多い。

相談者のNさんは、周囲への相談や自分で情報を調べることによって違法に住宅ローンを使った不動産投資を回避できたのが不幸中の幸いだった。

現在は業者と一切連絡を取っていないという。

秋山弁護士からのコメント

相談に対して回答をしていただいた秋山弁護士からもコメントをいただいた。

「相談を拝見し、『Twitterで出会った人からの紹介』『物件を用意してもらい』『私自身その物件が良いものかもわかっていない』『住宅ローンで組んでる』といった内容から、騙されている可能性が高いと思いました。不動産投資をするのであれば、自分で物件の価値などを調べて主体的に判断すべきで、人に勧められるがままにというのは絶対に避けるべきです。良く言われることですが、そんなに良い物件なら、業者が自分で投資しますよね。『良い断り方』を質問されているのも気になりました。悪徳業者は、きっぱりNOが言えないタイプの方をターゲットにしつこく勧誘してきます。もしかして騙されているかもしれないと感じたら、『(波風が立たない)断り方』など気にせずに、とにかくNOと言うことが重要です」

言われるがまま買うのは危険

今回Nさんが断ることのできたポイントは、相談できる人が身近にいたこと、そして言われるがまま購入することに不安を感じられたことにある。

不動産投資の世界は、良い物件は取り合いになってすぐになくなってしまう。逆に紹介で出回る物件は利益が乗っかっていて、買っても損をしてしまうケースは少なくない。

もし言われるがままに物件を買ってしまいそうな場合は、取り返しのつかない事態になる前に、一度立ち止まって周りの人に相談をしてみてほしい。

もし身近に相談する人がいない人は、ぜひ当サイトで相談をしてみてはいかがだろうか。

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