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アパートローンとプロパーローン!

作成日: 2020/07/27 投稿者名:溝口 矢
更新日: 投稿者資格:弁護士(東京弁護士会)
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【執筆者:溝口 矢】
弁護士(東京弁護士会、72期)。
慶應義塾大学法学部・同大学法務研究科卒業。弁護士法人Martial Artsにて不動産関係の問題に多数関与。(法律相談、交渉、訴訟、講演等)。
不動産投資DOJOにてコラム執筆中。





今回は、不動産投資にまつわる話で良く出てくる「アパートローン」と「プロパーローン」についてご説明いたします。

 

アパートローン

 

アパートローンとは、個人の不動産投資家向けに融資条件がまとめられているローンのことです。その名のとおり、建築を想定しているのが基本的な融資商品となります。

 

アパートローンの内容こそ金融機関によって様々ではあるものの、物件や個人の属性が基準を満たしているのであれば、ある程度抑えられた金利で一定額まで融資を受けることができます。

 

アパートローンの融資額は、年収との相関関係が高い傾向にあります。

 

アパートローンのメリットとしては、融資条件さえみたしてしまえば融資を受けることができる点や、融資の審査が早い点があげられます。

 

他方で、アパートローンのデメリットとしては、融資を受けられる金額に上限があるという点があげられます。

 

 

プロパーローン

 

プロパーローンとは、事業者向けの融資全般のことです。不動産投資に限ってなされるものではありません。

 

融資の内容は、アパートローンと異なり、パッケージ化されていません。個人の属性や事業の実績を踏まえて融資条件が設定されます。

 

プロパーローンのメリットとしては、融資を受けられる金額に上限がないという点があげられます。事業の実績が良くなるほど大きな融資を受けやすくなります。

 

他方で、プロパーローンのデメリットとしては、融資の条件をみたすことが難しく(=融資を引くためのハードルが高い)、融資の審査に時間がかかる点があげられます。

 

まさにアパートローンのメリットデメリットと対照的であるといえます。

 

 

よくある質問! 融資を引くと個人信用情報機関に登録されるのではないか?


融資を引くと必ず個人信用情報機関に登録される訳ではありません。

 

個人信用情報機関の登録は、あくまで個人の借入を対象としているため、法人への融資については対象外となります。

 

アパートローンは、個人向けの融資のため、これを利用した場合、基本的に個人信用情報機関に登録されることになります。

 

しかし、プロパーローンについては、金融機関によって取り扱いが分かれます。不動産投資は不動産賃貸業という事業についてのものであるという側面を強調する金融機関であれば、事業者への融資とみて個人信用情報機関への登録をしません。逆に、あくまで事業を行っているのは個人であることを強調する金融機関であれば、個人への融資とみて個人信用情報機関への登録をします。

 

個人信用情報機関に登録されるかどうか気になる方は、融資の担当者や個人信用情報機関に確認するのが良いでしょう。

 

表1:アパートローンとプロパーローンの比較




アパートローン
プロパーローン
対象個人
事業者(個人・法人)
タイプレディメイド、パッケージ
オーダーメイド
審査期間
金利
融資期間
限度額
ありなし



融資を受ける順序

 

一般的には、最初は個人向けであるアパートローンを利用し、融資の限度額に達したところからプロパーローンを併用していくことが多いです。

 

しかし、個人事業として不動産投資を行うのであれば、プロパーローンの方が融資を引きやすいので、初めからプロパーローンを利用するという選択をすることも考えられます。

 

ワンポイント 住宅ローンとアパートローンの比較から考える不動産投資のポイント


住宅ローンもパッケージ化された融資商品である点でアパートローンと共通しています。しかし、住宅ローンはその物件に自身が住むために購入するにあたって受ける融資であるという点で、賃貸をするために購入するにあたって受ける融資であるアパートローンと異なっているといえます。

 

その性質から、融資に当たって、住宅ローンでは個人の属性である返済能力が重視されるのに対し、アパートローンでは物件の収益性や資産性が個人の属性である返済能力と合わせて重視されます。ここから、不動産投資を行うにあたり融資を受けるには、賃貸による収支の見通しをしっかりと立てておくことが重要であるということがいえます。



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