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ローンと金利の基本を押さえよう!

作成日: 2020/08/11 投稿者名:溝口 矢
更新日: 投稿者資格:弁護士(東京弁護士会)
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【執筆者:溝口 矢】
弁護士(東京弁護士会、72期)。
慶應義塾大学法学部・同大学法務研究科卒業。弁護士法人Martial Artsにて不動産関係の問題に多数関与。(法律相談、交渉、訴訟、講演等)。
不動産投資DOJOにてコラム執筆中。






今回は、不動産投資ローンのメリットデメリット2種類の金利についてご説明いたします。

 

不動産投資ローン

 

まずは、不動産投資ローンのメリットデメリットにつきご説明いたします。

 

なお、不動産投資ローンとしてどのようなものがあるかについて知りたい方は、「アパートローンとプロパーローン!」「フルローンとオーバーローン」という記事をご覧ください。

 

 

⑴ 不動産投資ローンのメリット

 

①少ない自己資金で不動産投資に挑戦でき、レバレッジ効果に期待できる

 

金融機関から融資を受けることができれば、少ない自己資金に他人資金を加えて不動産投資にチャレンジが可能となります。これにより大きな収益を獲得できるチャンスに恵まれます。

 

このように、少ない資本で大きなリターンを期待できる効果のことをレバレッジ効果といいます。

 

次の図1のようなイメージを持っていただければ良いかと思います。


1:レバレッジ効果のイメージ




レバレッジ効果については、「レバレッジ効果で目指す多額の利益」という記事で、もう少し詳しく解説しています。

 

 

②利息部分は経費計上できる

 

不動産投資での家賃収入については不動産所得として所得税を納める必要があります。

 

しかし、不動産投資ローンの返済にかかった利息部分については、経費として計上することが可能なため、不動産所得を圧縮して所得税をおさえることができます

 

そのため、若干の節税効果があるといえます。

 

※経費とは、事業のために生じた費用のことです。不動産投資においては、減価償却費や物件の購入・売却にあたっての費用や賃貸事業をするにあたっての費用等を経費とすることができます。このうち、減価償却については、「減価償却で節税?!」という記事で解説しております。

 

 

⑵ 不動産投資ローンのデメリット

 

①残債が生じる可能性がある

 

不動産を売却するタイミングによっては、その売却金額が不動産投資用ローンの残りの金額を下回るために残債が生じる可能性があります。

 

例えば、不動産の所有期間が短い段階で何らかの事情により不動産を売却しなければならなくなった場合にこのような状況が生じるおそれがあります。

 

②空室リスクがある

 

空室が生じるとその分の家賃収入が減ることになります。ローンの返済を家賃収入で行う方にとっては、空室リスクは大きな問題といえるでしょう。

 

もっとも、空室リスクの低減のための対策は様々あり、不動産投資家の工夫によってカバーできる部分も少なくありませんので過度に心配される必要はないでしょう(空室リスクの低減のための対策については、改めて記事をお作りする機会を設けたいと考えております。)。

 

※このほか、不動産投資ローンに限らず、ローン一般に考えられるリスクとして、様々な事情で収入が尽きて返済ができなくなった場合に債務整理をしなければならなくなる、金利が上昇した場合に利回りが低くなるなどといったことがあげられます。

 

 

ワンポイント 不動産投資用物件の購入のための住宅ローン利用は原則禁止

 

住宅ローンは、不動産投資ローンと比較して低い金利が設定されています。

 

しかし、基本的には、不動産投資用物件を購入するために住宅ローンを利用することはできません

 

これに反し、住宅ローンを不動産投資に利用したことが発覚した場合には、借入金の一括返済を即時にしなければならなくなります。

 

筆者の少ない弁護士としての経験の中でも、「知識がないまま悪質な不動産業者に乗せられて不動産投資用物件を住宅ローンで購入してしまった」というようなケースを何件も確認しています。くれぐれもご注意ください。

 

 

金利

 

⑴ 固定金利と変動金利

 

固定金利とは、定められた期間(融資期間と同じ場合も含む。)の金利を一定とする金利のことです。

 

変動金利とは、定期的に利率の見直しがされる金利ことです。

 

変動金利の場合、返済方法によって月々の返済額への影響が異なります。元利均等返済(毎月支払う返済額を一定とする返済方法)の場合、変動した金利も踏まえて定期的に返済額の見直しがされます(ただし、契約内容等により見直しがなされない場合もあり得ます。)。元金均等返済(毎月支払う返済額のうち、元金のみ一定とする返済方法)の場合、金利の変動に連動して月々の返済額も変動することになります。

 

なお、元利均等返済の場合、返済額が急激に上昇し、不動産投資家が不測の不利益を被らないようにするため、見直し後の月々の返済額は、従前の1.25倍以内に留めなければならないと決められています(1.25倍ルール)。

 

 

⑵ 金利の引き下げ

 

金利はキャッシュフロー等に大きな影響をもたらします。

 

然るべきタイミングで金利の引き下げを図ることができれば、より多くの利益を獲得することができます。

 

金利を引き下げる方法として、まず考えられるのが、融資から一定期間経過後の金融機関との交渉です。

 

不動産経営の実績を金融機関に買ってもらうことができれば、金利を引き下げてもらうことが可能です。

 

このほかに、金利を引き下げる方法としては、金利の低い別の金融機関との間でローンを組む借り換えがあげられます。


借り換えを行う際は、金利だけを比較するのみでは足りません。借り換えにより生じる諸費用も考慮した上でもなお借り換えによる恩恵を受けられるといえる時にのみ行うようにしましょう。

 

借り換えによりかかる諸費用としては、融資手数料、保証料、印紙代、抵当権設定登記費用、団体信用生命保険料等が考えられます。



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