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空室リスクと対策を知ろう!

作成日: 2020/10/23 投稿者名:溝口 矢
更新日: 投稿者資格:弁護士(東京弁護士会)
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【執筆者:溝口 矢】
弁護士(東京弁護士会、72期)。
慶應義塾大学法学部・同大学法務研究科卒業。弁護士法人Martial Artsにて不動産関係の問題に多数関与。(法律相談、交渉、訴訟、講演等)。
不動産投資DOJOにてコラム執筆中。





空室リスクは怖くない?

 

「不動産投資でローンを組んで購入したアパートやマンションが空室になり家賃がもらえなくなったら、毎月赤字になってしまうのではないか?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。

 

たしかに、空室がない(満室となる)ことに越したことはありません。

 

しかし、優良なアパートやマンションを購入し、空室対策を徹底すれば、空室リスクを過度におそれる必要はありません。実際に空室が生じることを避けて通ることはできない以上、知識を身につけて、こうしたマインドを持つことが不動産投資家にとっては重要であるといえるでしょう。

 

では、具体的にどのような理由から「空室リスクは怖くない」といえるのかご説明いたします。

 

空室率は以下のようにして算出します。

 

 

1:空室率の計算方法


空室率(%)=空室部屋数÷総戸数×100

例えば、20部屋のマンションで3部屋の空室があれば、空室率は15%=3部屋÷20部屋×100)ということになります。

 

しかし、1年を通して同じ部屋が空室になっていることは稀なはずです。年間3部屋が次の居住者が決まるまでの1か月だけそれぞれ空室になっていたにすぎない場合、年間の空室率は、1.25%=3部屋×1か月)÷(20部屋×12か月)×100)にとどまります。

 

このように、年間でみると空室率はそこまで大きくならない可能性も高く、多少の空室があっても他の部屋の賃料収入で賄うこともできるといえます。

 

もちろん、物件や借主の状況にもよりますので、この例のように空室率が低くなるとは限りませんが、借主の一般的な入居期間をみますと、単身者や学生ですと24年、ファミリーですと56年ほどであり、空室は頻繁に生じるものではないといえますので、実際の空室率が極端に高くなる可能性はあまりないでしょう。

 

インターネットで検索すると空室率をまとめたグラフ等が多く紹介されています。また、地域別や物件種類別等のバラエティにも富んでおり、年度ごとでも違いがありますので、色々チェックしてみると勉強になるでしょう。

 

東京23区内のうち空室率の低い区(例えば、江東区や世田谷区)では、平均値ですら10%以下となる年もある(ここでいう空室率は年間のものではないことにはご注意ください)ことを踏まえますと、良い物件に投資することができれば、空室率を低く抑えることは十分に可能であることがお分かりいただけると思います。

 

※空室率については、総務省統計局が発表している住宅・土地統計調査や全国賃貸住宅経営者協会連合会が発表している民間賃貸住宅(共同住宅)戸数及び空き戸数並びに空き室率でチェックすることもできます。

 

 

空室対策をしよう!

 

一般的な空室対策としては、次のようなものがあげられます。

 

2:主な空室対策

①広告を出す

②フリーレント期間を設ける

③敷金・礼金を下げる

④リフォームをする

⑤家具付きにする

⑥信頼できる管理会社に任せる

⑦賃料を下げる


①の広告については、不動産仲介業者に家賃の12か月分を広告料として払うことが多いようです。空室が何か月も続くことを考えれば、実施する価値は十分にあるといえます。

 

②のフリーレント期間とは、入居後に家賃の支払が不要な期間のことです。③の敷金・礼金を下げる、⑦の賃料を下げるのと同様に、一定程度の実入りを諦めることで、入居を促すことができます。

 

④のリフォームは、一度きりの空室対策にとどまらないという点が魅力です。例えば、トイレにウォシュレットを付ければ、その後は、恒久的にその価値が部屋に残り続けることになります。⑤の家具付きにするという対策も④に近い発想です。

 

⑥は、管理会社によって借主の満足度が異なるという点に着目したものです。物件自体に問題がないのにもかかわらず空室率が高い場合、管理が不十分であることが原因である可能性が考えらます。

 

これらの空室対策はいずれも一定程度の効果が期待できます。出費を伴うものが中心ではありますが、空室によって被る損失との関係も踏まえると、長期的にはプラスとなる可能性が高いものです。ためらわずに空室対策を行うことが重要といえるのではないでしょうか。



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