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客付け前の費用計上について

相談者No.327
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私は白色申告の個人で、不動産収入は10年以上確定申告していますが、客付け前の経費計上について理解が曖昧なので、以下にて確認させてください。

昨年50万円でボロ戸建てを買いました。しかしリフォームに手間取っていて、

・まだ貸せない状態
・募集もできない状態

のまま年を超えてしまいました。

国税庁のHPをみたところ、この状態では減価償却を含む経費の計上はできないと読み取れました。

昨年この戸建ての経費が以下のようにかかっています。
・建物課税評価 5万円
 (減価償却は10万円以上)
・残置物処理費用 15万円
・軒天、室内天井修理 65万円
・害獣糞尿処理 23万円
・登記関係費用 16万円
・交通費 2万円

これらについては、やはり昨年分の確定申告では経費として計上することはできないのでしょうか?

また、もし、今年客付けできたとすれば今年分の確定申告では何らかの方法で処理できるのでしようか?(領収書は昨年のもの)

ご教示のほどよろしくお願いいたします。

檜垣昌幸

檜垣昌幸 税理士

ベストアンサー

おまかせTAXの税理士、檜垣(ひがき)と申します。

まだ貸せておらず、募集もしていない状態ですと減価償却費の計上はできません。
個別で経費を挙げていただいているので、それぞれについて回答します。

・建物課税評価 5万円
 (減価償却は10万円以上)
→固定資産税の評価額のこととと理解しましたが、
前述のとおり減価償却費は計上できないため、
貸せる状態になり、募集を開始した時点から減価償却費を計算します。

・残置物処理費用 15万円
・軒天、室内天井修理 65万円
・害獣糞尿処理 23万円
→購入前から修繕が必要なことが分かっており、直してから貸し出す前提で購入しているのであれば、
建物の取得価額に含めるべきものと考えます。

・登記関係費用 16万円
・交通費 2万円
→別の不動産を所有しているのであれば、昨年分の不動産所得の計算上、必要経費に含めて問題ありません。

昨年経費にできなかったものについては、建物の取得価額に含まれることになるため、
減価償却費という形で耐用年数に応じて費用化されます。
※この投稿は、2023年01月24日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。

相談者No.

327

早速のご回答ありがとうございます。

昨年経費にできなかったものについては、建物の取得価額として一括でまとめて
耐用年数(4年)で処理してしまってよいでしょうか?

減価償却期間の始まりは、貸せる状態になり、募集を開始した時点からですか、
それとも建物を取得した昨年9月からですか?
また後者の場合、昨年度の確定申告に本年度の償却費 0円で記載する必要はありますか?
檜垣昌幸

檜垣昌幸 税理士

はい。
本来の建物の価格に、上記修繕費用等を合算して取得価額とした上で減価償却費の計算を行います。

減価償却のはじまりは
・貸せる状態
・募集を開始
の2つの条件がそろったタイミングからスタートすると考えます。
実際に入居者がいなくても、貸せる状態で募集していればOKです。
※この投稿は、2023年01月25日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。

相談者No.

327

ありがとうございます。
募集をしている証拠としては何が必要になりますでしょうか?
檜垣昌幸

檜垣昌幸 税理士

募集をしている証拠としては、管理会社とのやりとりのメール履歴等でOKです。
※この投稿は、2023年01月26日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。

相談者No.

327

なるほど承知しました。自主管理でジモティーに広告を出している場合は、その画面を残しておくことでも代用できますでしょうか?

また、質問が一つ前に戻ってしまい申し訳ありません。
確定申告の、終始内訳書の減価償却の取得年月を記入する欄がありますが、

①建物取得 R3 4月
②募集開始 R3 10月の場合、

取得年月は①で記入し、
本年中の減価償却期間を3/12
であっていますか?

つまり
固定資産自体の減価償却は①物件購入とともに始まっているにも関わらず、減価償却を計上できるのは②からになってしまう、のではないか?
という質問になります。
何度も申し訳ありません。何卒よろしくお願い致します。


檜垣昌幸

檜垣昌幸 税理士

”自主管理でジモティーに広告を出している場合は、その画面を残しておくことでも代用できますでしょうか?”
→はい。日付や内容が確認できればそれでOKです。


収支内訳書の取得年月は、
物件の購入 → 修繕 → 賃貸可能な状態
という流れであれば、実際に賃貸可能な状態になった月にすればOKです。
賃貸可能な状態になってからも募集を開始していなかった場合は、
ご指摘のとおり減価償却ははじまっても必要経費に計上できない期間が発生します。
※この投稿は、2023年01月27日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。

相談者No.

327

賃貸可能な状態になったときを、取得年月にするとのこと、とてもスッキリしました。ありがとうこざいます。

ジモティーの件も、ありがとうございました。
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