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住宅ローンの選択について

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結婚して家族ができたので、はじめて住宅ローンを組み、マンションを購入したいと思っています。住宅ローン商品は、どのように選んだらよいのでしょうか。

齋藤 拓

齋藤 拓 弁護士(福岡県弁護士会)

住宅ローン商品の選び方には、大きく分けて2つのポイントがあると考えることができます。1つ目のポイントは、金利タイプであり、2つ目のポイントは、総支払額です。
 1つ目の金利タイプというのは、金利の動向に応じて、金利の種類を選ぶということです。つまり、金利が上昇傾向にある場合には、固定金利型という金利タイプを選択します。逆に、金利が下降傾向にある場合には、変動金利型を選択します。
 これに対して、将来的な金利の動向が上昇傾向にあるのか下降傾向にあるのか不透明である場合には、金利の上昇によるリスクを回避するために、固定金利期間選択型を選択します。この他にも、変動金利又は短期固定金利と、長期固定金利を組み合わせた商品が用意されている場合があります。
 固定金利期間選択型を選択する場合には、固定金利期間経過後の店頭表示金利が、当面は低い状況で推移すると予想されるのであれば、短期固定金利にとどめることも考えられます。これに対して、返済期間が長く、店頭金利が高くなると予想される場合には、長期固定金利又は全期間固定金利を選択すべき場合もあります。
 また、これらの金利タイプを選択するうえでは、金利の動向もさることながら、各金利タイプの返済額の確認も重要です。各金利タイプの返済額は、①当初の金利、②返済期間、③固定金利期間、④固定金利期間経過後の店頭表示金利と優遇幅(一定の要件を満たす顧客に対し、金融機関が行う優遇金利の条件)によって異なるので、どの金利タイプが最も返済額が少なくなるのかについては、個別にシミュレーションした結果を確認して検討します。
 2つ目の総支払額というのは、金利以外の負担も含めたすべての支払額を、各住宅ローン商品毎に試算して、これを比較すべきであるということです。つまり、金利以外の負担としては、保証料、団体信用生命保険料、事務手数料などがありますので、これらの有無を確認して、その金額を合わせた総支払額を比較します。
 総支払額を比較する場合には、保証料を無料とする住宅ローン商品であるかどうか、団体信用生命保険は、強制加入か任意加入か、事務手数料は定額型か定率型かなど、商品によって条件が異なりますので、これらの条件を考慮して検討します。
 このように、住宅ローンといっても、様々な知識に基づいてベストな商品を選択する必要がありますから、不動産の購入に伴うお借入れを検討されている場合には、専門家へのご相談をお勧めします。
※この投稿は、2019年12月15日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。
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