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入居後の床の傷の修繕と賃料減額

相談者No.2453
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契約開始〜入居前の賃貸物件の床に傷があったことに対する修繕もしくは家賃値下げ交渉について質問です。
※現状、家具の搬入もしておらず、入居先での生活はスタートしておりません。

先日、契約・入居する物件の鍵の受け渡しが済み、家具の購入にあたって部屋の採寸のため部屋を確認したところ、床に20cm程の傷と3cm程の抉れたような傷を見つけました。

入居前には内覧しましたが、前居住者が退去して3日後に内覧に行ったためクリーニングされていない状態、そして内覧中に清掃業者の方がクリーニングを行っていたため、床の傷については見落としていました。
お部屋と周辺環境も気に入ったのでそのまま契約、鍵を受け取りましたが、いざ入居先の部屋の確認をすると傷がいくつかありました。
それ以外は少し使用感がある部分もありますが、基本的には退去された方が綺麗に使っていただいていたことと、清掃業者が丁寧にクリーニングしていただいていたので、全く問題はありません。

床の傷についてですが、先ほど説明した20cm/3cmの傷以外にも細かい剥がれなどはあるものの、部屋の隅に生じた傷であることと築4年と新築ではないため気にしていません。
ただしこの2点の傷については部屋のど真ん中にあるため目立つのと、手で床を触ってみるとザラザラしていて、ささくれの様なものもあるので修繕を希望しています。

重説および契約書への捺印は済んでしまいましたが、下記の要望は受け入れてくれるのでしょうか?
①私自身が退去の際にはこれらの傷についての補償義務を請求しない。
②傷の修復をするにあたって、入居予定日が伸びてしまったことに対する家賃の返金
③床の修復が難しい場合は今後の家賃の減額

床の傷については特に説明などはありませんでしたが、①は必ず約束をしていただきたいのと、②もしくは③のような交渉は可能でしょうか?

長文・乱文で大変申し訳ございません。
ご教示いただけると幸いです。

秋山直人

秋山直人 弁護士(第二東京弁護士会)・宅地建物取引士・不動産鑑定士・その他

>①私自身が退去の際にはこれらの傷についての補償義務を請求しない。
>②傷の修復をするにあたって、入居予定日が伸びてしまったことに対する家賃の返金
>③床の修復が難しい場合は今後の家賃の減額

→築4年の中古物件で、ある程度の傷があることはやむを得ないことであり、契約不適合には当たらないと判断される可能性が高いように思います。

また、床に20cm/3cmの傷が付いていることをもって、使用収益ができないとはいえないため、賃貸人に修繕義務があるともいえない可能性が高いと思います。

ご自身が退去の際に原状回復費用を請求されないよう、傷の状況を写真や動画に撮り、速やかに賃貸人なり管理会社に連絡すべきと思いますが、傷の修復については、賃貸人なり管理会社に請求するのは構いませんが、断られた場合には諦めた方が良いかと思います。

家賃の減額についても、床に20cm/3cmの傷が付いていることをもって、使用収益ができないとはいえず、減額の理由にはならないと思います。

民法
(賃貸人による修繕等)
第六百六条 賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。

(賃借物の一部滅失等による賃料の減額等)
第六百十一条 賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される。
※この投稿は、2024年03月13日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。
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