秋山直人 弁護士(第二東京弁護士会)・宅地建物取引士・その他
1、損害賠償請求について時限ありますか。
→賃借人の責任であるときは債務不履行による損害賠償請求となり、消滅時効期間は5年です。
第三者が貸室内で殺人事件を起こしたようなケースでは、不法行為による損害賠償請求となり、消滅時効期間は3年です。
消滅時効期間にかかわらず、損害賠償請求は速やかに行うべきで、時間が経てば建つほど、証拠の散逸等により、難しくなっていきます。
2、どうやって相続人(請求相手)を確定するか。民法上で死者の配偶者になると思いますが、その人は賠償能力あるかどうかは訴訟前に調査することが可能ですか。
→相続人の確定は、戸籍を取り寄せて行います。弁護士に損害賠償請求を依頼すれば、弁護士が債務者の戸籍類を取り寄せることができます。
相続人に賠償能力があるかどうかは調査できません。
3、損害賠償金額の算出ロジックについてご教示ください。
→貸室内での自殺の場合、いわゆる「事故物件」となり、心理的瑕疵により、一定期間は従前と同様の賃料水準では貸せなくなるとして、賃料収入の減少分を逸失利益として請求することが多いです。
逸失利益の計算方法は定まっていませんが、国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」(事故後3年間は説明義務あり)や裁判例を参考にして、例えば、事故から1年間は従前賃料の全額、その後2年間は従前賃料の半額を逸失利益と主張するといった方法が考えられます。
なお、他殺の方が自殺よりも心理的瑕疵は強くなるため、逸失利益も大きくなると判断される可能性がありそうです。
※この投稿は、2023年07月22日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。