相談 Consultation

共有不動産の賃貸収入の分配について

相談者No.1075
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父が所有している3階建ての建物があります。土地は借地で、父は先月末に他界しました。相続人は子、3人です。
10年程前に相続人のうち、兄である1人に建物の3分の1を他の2人には相談なく贈与されました。
建物は3階部分と2階部分の半分ほどを父が自用(住居)として1人で使用していました。
1階部分と2階の残りの部分はそれぞれ貸し店舗にしています。

贈与されてから1階部分の賃貸契約は兄と賃借人との契約に変更したようです。 
その後、1階部分の家賃は兄の収入で地代も負担していないようですが、相続財産として家賃の返還、地代の請求はできるのでしょうか?

私の解釈では建物の一部所有であれば家賃収入も全ての収入に対して3分の1になり、借地なので地代も3分の1を負担するべきだと思うのですが、貸店舗の賃貸契約は兄、個人と地代の契約は父、個人としているのであればそれぞれの収入、地代は契約者個人のものなのでしょうか?

今から分割協議を始めるのですが、まず疑問点を解消していきたいと思い、相談させていただきました。

よろしくお願いいたします。

秋山直人

秋山直人 弁護士(第二東京弁護士会)・宅地建物取引士・その他

生前に父から兄に建物の3分の1が贈与されたとのことですが,建物の持分の3分の1が贈与されたのか,区分所有建物で1階部分の専有部分が贈与されたのか,どちらでしょうか。

それによって取扱いが異なってきます。登記情報を確認してください。

また,お父様は遺言は残していないのでしょうか?


仮に,生前贈与は建物の共有持分3分の1が贈与されたとして,遺言はないとすると,
建物の3分の1は兄の確定した持ち分で,残り3分の2が3分の1ずつご相談者様と他の兄弟の共有となり,持分割合は,1/3+2/9:2/9:2/9=5:2:2となります。

そうすると,賃料収入や地代負担をこの持分割合で分配することが相当と考えられます。

兄が全体を取得したいのであれば,代償金として,借地権付建物の価格の2/9ずつを他の兄弟に支払うべきと考えられます(他の遺産の存在は無視した場合)。

※この投稿は、2021年11月28日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。

相談者No.

1075

早々のお返事ありがとうございます。
贈与は所有権一部移転、となっていて兄の持分は3分の1となっています。

遺言はありません。

その場合は誰の名前で賃借人と契約しているかは関係なく建物全体の家賃収入の3分の1が兄の今までの取り分になるという解釈でよろしいですか? 

今後の相続の話合いをするにあたって、まずその点を理解しておきたいと思っているところです。

秋山直人

秋山直人 弁護士(第二東京弁護士会)・宅地建物取引士・その他

お父様と兄との間に何も合意がなかったのであれば,兄が賃料をすべて自己の収入としていたのはおかしく,お父様に対して不当利得返還義務を負担しているようにも思われます。

一方,お父様の生前は,兄が建物の1/3,お父様が建物の2/3を共有していたわけですが,お父様がわざわざ生前贈与をし,兄が兄の単独名義で1階賃借人との間で賃貸借契約をすることを承認していたのであれば,1/3の賃貸部分については兄が賃料を単独で受領して良い(自己の持ち分は主張しない)と了承していた可能性もあると思います。

そうなると,お父様が了承していたにもかかわらず,お父様の相続人が後から兄に対して不当利得返還として賃料の2/3を請求するのは難しい可能性もあります。

そんなに単純な話ではなく,ネット掲示板で結論を得るのは無理がありますので,一度面談の上で正式に弁護士にご相談されることをお勧めいたします。
※この投稿は、2021年11月28日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。
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