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宅建業者が売主の場合の手付解除期日について

相談者No.716
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いつもお世話になっております。

土地の売買契約を控えている個人のものです(売主は宅建業者)。

宅地建物取引業法第39条の2にある
「契約の履行に着手するまで」の
"契約の履行"とは、具体的にはどんなことを指すのでしょうか?


契約書のドラフトに手付解除期日が設けられておらず、
仲介会社に問い合わせたところ、
「宅建業法で売主が宅建業者の場合は手付解除期日は設けられない。
履行に着手するまでは手付解除できるようにしなければならないため」

との回答があったのですが、
"契約の履行"が指す内容によっては、「契約後数日で手付解除期日を過ぎてしまっている」という状態を作り出すことも可能になってしまうのではないかと危惧しています。

よろしくお願いいたします。

秋山直人

秋山直人 弁護士(第二東京弁護士会)・宅地建物取引士・その他

ベストアンサー

「履行の着手」とは,判例(最高裁判決昭和40年11月24日)によれば,「客観的に外部から認識出来るような形で、契約の履行行為の一部をなしたこと、または履行の提供をするために欠くことの出来ない前提行為をしたこと」と解釈されています。
売主が宅建業者の場合,通常の土地の売買契約であれば,単に所有権移転登記書類の準備をするなどの履行の準備をしたというだけでは「履行の着手」に該当しないと解されますが,例えば分筆を要する土地で,引渡しの前提行為として売主が分筆登記をしたような場合に「履行の着手」ありと主張されて紛争になるリスクもあります。
手付け解除期日を決めておいて,相手方が履行に着手するか,手付け解除期日が到来するか,いずれか遅い日までは手付け解除できる,という約定にしておけば,「履行に着手するまでは手付け解除できるようにしなければならない」という宅地建物取引業法39条2項,3項の問題もクリアできますし,「履行の着手」が先でも手付け解除期日までは手付解除できることになるので,「履行の着手」をめぐる紛争も防止できて良いのではないかと思います。
※この投稿は、2021年10月09日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。

相談者No.

716

ありがとうございました。
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