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「債務者の責めに帰すべき事由」でローン不可の場合、ローン条項適用は?

作成日: 2019/12/26 投稿者名:不動産投資DOJO編集部
更新日:
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債務者の責めに帰すべき事由によりローンが組めなかった場合のローン条項適用の可否

 

 

「債務者の責めに帰すべき事由」でローン不可の場合、ローン条項適用は?

 

住宅ローンを組もうとする場合、まず金融機関に申し込んだあと審査があり、審査の判定が出るという流れになります。審査を通らなければローンを組めず、一般的には物件を購入するのが難しくなるでしょう。

 

■ローン条項適用の意義

 

もし、ローンが不可だった場合、役に立つのがローン条項です。

ローン条項とは、ローンが通らなかった場合に備えて、買主を救うための特約だといえます。

 

住宅購入をする手続きの場合、すべて自己資金で購入することは稀でしょう。そこで住宅ローンを組んで購入するわけですが、予定していた住宅ローンが実行されないとなれば、購入は不可能となります。

 

売主からすれば当てにしていた契約がなしになり、困った事態になることになりますし、買主にとっても、住宅購入をキャンセルせざるを得ず、違約金を請求されるリスクもあるでしょう。

 

しかし、住宅ローンが実行されないのは金融機関の審査の結果であり、買主の意思ではありません。それにもかかわらず、違約金が発生しては、住宅購入需要を縮小させることにつながります。

 

そこで、住宅ローンが組めなくなった場合には、ペナルティーなしで買主が解約できるという特約が必要なのです。これがローン条項というものです。住宅ローンが組めなかった場合には、ローン条項の適用は大いに意義のあることだといえるでしょう。

 

 

■ローン条項適用の可否が決まる考え方

 

ローン条項には、「解除条件型」と「解除権留保型」の2種類があります。

 

「解除条件型」の場合、ローンが不成立になることで売買契約効力が失われるのに対し、解除権保留型はローン不成立になっても、買主が解除権を行使しなければ、売買契約効力は失われないタイプのものです。

 

「解除条件型」の場合、ローン不可になればすぐに契約が解除になり、住宅販売額の支払いを免れますが、万が一、ほかにローンの借り入れ先を見つけた場合、再度契約を結び直さなくてはならなくなります。

 

一方、「解除権留保型」であれば、買主が解除権を行使しなければ、引き続きほかのローン先を探すことができます。

 

ローン条項で、ひとつ注意が必要なのが、契約してから購入したくなくなり、意図的に金融機関に書類の提出をしないなどして、ローン不可になった場合です。

 

ローン条項には、ローンが不成立になった原因を言及するものとしないものがありますが、そもそも買主には、ローンが実行されるよう誠実に努力する義務を前提としてローン条項が設定されています。

 

あえて不誠実な行為をした場合は、「債務者の責めに帰すべき事由」によりローンが組めなくなったのですから、ローン条項適用を主張することはできないと考えてよいでしょう。

 

いずれのローン条項のタイプでも、契約がどういう内容になっているかを買主がしっかりとチェックをしてから交わすことが重要です。

 

 

■まとめ

 

何らかの契約を締結した以上、交わした両者は義務を負います。契約書には義務を果たさなかった場合についての記載もあります。特約が付帯している場合は、特に念入りに契約書に目を通し、内容を理解することが大切です。

 


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