相談 Consultation

倒産していない会社への請負契約解除のリスクについて

相談者No.55
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1.物件の概要
現在、基礎工事および杭打ちまで完了している建築中の物件があります。
竣工予定は2025年7月でしたが、現在は工事が中断しています。

2.工事中断の経緯
施工会社から「杭代(約750万円)」の未払いを理由に、工事がストップしています。
弊社はこれまでに、着手金・着工金として合計2,800万円を支払済みです。

3.支払いを留保した理由
同じ施工会社に依頼した前回の物件において、2025年2月に引き渡しを受けた際、
完了検査および瑕疵担保責任保険の手続きが未了であることが発覚しました。
その結果、入居者を全員退去させ、同年10月になってようやく完了検査済証を取得しています。

このような経緯から、今回の物件でも各種トラブルを防止し、
過払金が増えることを避ける目的で「杭代は上棟時に支払う」と施工会社に伝えていました。

4.請負契約の解除
2025年10月、弊社は当該施工会社に対して請負契約解除の通知を行いました。
なお、施工会社は現在も倒産等していません。

5.懸念している点(相談事項)
1. 契約解除後、施工会社が「建築物・設備・設計図など」に対して権利を主張してくる可能性はありますか?
2. その場合、建物の完成や売却に支障が出るおそれはあるでしょうか?
3. 契約解除がトラブル(調停・訴訟等)に発展した場合、紛争が解決するまでの間、
 対象不動産を売却できないリスクはありますか?

秋山直人

秋山直人 弁護士(第二東京弁護士会)・宅地建物取引士・不動産鑑定士・その他

「3.支払いを留保した理由
同じ施工会社に依頼した前回の物件において、2025年2月に引き渡しを受けた際、
完了検査および瑕疵担保責任保険の手続きが未了であることが発覚しました。
その結果、入居者を全員退去させ、同年10月になってようやく完了検査済証を取得しています。

このような経緯から、今回の物件でも各種トラブルを防止し、
過払金が増えることを避ける目的で「杭代は上棟時に支払う」と施工会社に伝えていました。」

→杭代の支払時期が既に合意されていたなら、後から「杭代は上棟時に支払う」と主張しても、契約違反になってしまう可能性の方が高いように思います。

「1. 契約解除後、施工会社が「建築物・設備・設計図など」に対して権利を主張してくる可能性はありますか?
2. その場合、建物の完成や売却に支障が出るおそれはあるでしょうか?
3. 契約解除がトラブル(調停・訴訟等)に発展した場合、紛争が解決するまでの間、
 対象不動産を売却できないリスクはありますか?」

→いずれのリスクもあると思います。

無料掲示板で回答できるレベルの問題ではないと思いますので、一度面談の上で正式に弁護士にご相談されることをお勧めいたします。
※この投稿は、2025年11月05日時点の回答になります。ご自身の責任で情報をご利用いただきますようお願い致します。

相談者No.

55

秋山先生
迅速なご返事、深く感謝いたします。
あらゆるリスクを考え、事前に知識を集めて手を打った方がいいということですね。
専門家への相談をしてみます。
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